東京・お台場にあるチームラボボーダレスに行かれたことはありますか?
ここは、単一アート・グループとして、世界で最も来館者が多い美術館として今年ギネス世界記録に認定されました。それだけ多くの人々が世界中から訪れるアート空間に着目したのがサウジアラビア政府です。

サウジアラビは現在経済の40%近くを石油産業に依存しています。国は2030年までに石油への依存から脱却する国家構想「ビジョン2030」を掲げています。またそれまで外国から訪れる人々に閉鎖的だったサウジアラビアは2019年に観光客への扉を開き2030年までに年間の観光客数を増やすことで石油に頼らない経済を目指しています。このプロジェクトの一環として国が10年間の契約を交わしたアート団体がチームラボなのです。

チームラボはこれまで最新技術を駆使してデジタルアートの最前線を駆け抜けてきました。2019年にはアメリカTIME誌が「世界で最も素晴らしい場所」にチームラボが作り上げるデシタルアート空間を取り上げました。東京・お台場で2018年に開館した地図のないミュージアム「チームラボボーダレス」は単一アートグルームとして世界で最も来館者が多い美術館としてギネスに登録されています。また「チームラボボーダレス」は日本にとどまらず上海とマカオでもオープン。境界のないアートを目指す「チームラボボーダレス」はまさに文化を超えて世界中でアートを介したコミュニケーション、交流を可能にしているようです。

チームラボはサウジアラビアでのアートセンター設立発表に先駆けて今年2021年春、サウジアラビアのリヤドにて開催された展覧会「Light Upon Light : Light Art since the 1960s」に参加していました。この展覧会では日本から草間彌生の作品インフィニティーミラールームも展示されました。チームラボは作品「花と人」を展示しました。鑑賞者の振る舞いによって花の形が変化し続け2度と同じ姿を見ることのできないこの作品は、自然と私たち人間の切って離せない関係を象徴しています。

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